レポート:フィールドスタッフ 川添法臣

こんにちは、フィールドスタッフの川添法臣(かわぞえ・のりおみ)です。
秋本番。涼しい風が吹き始めると、俄然気になってくるのがカワハギの模様。ご存じの通り最盛期は冬ですが、この時期なら分厚い防寒着もいらず、指先がかじかむこともない快適釣行。カワハギならではの “ムズ面白さ” と秋の味覚を求めて、2026年の新作「涼舟かわはぎ」を手に、横須賀は夫婦橋の袂にある「山下丸」を訪ねました。

カワハギの乗合船に乗って周囲を見回すと、道具立てにさまざまなスタイルがあります。ひとり、ふたりは和竿を手にした渋い釣師。その一方では、釣り方に応じた最新鋭の専用竿を何本もバッカンのロッドホルダーに立てているアングラーもいます。さらに、長年使い込んだ往年のハイエンドモデルを愛用する方がいれば、貸し竿や入門向けの手頃なタックルで挑戦する方もいる。
同じ対象魚を狙う船上に、カワハギとのさまざまな向き合い方が同居しているのも、この釣りの面白いところではないでしょうか。

今回、わたしが持ち込んだのは「涼舟かわはぎ175」。
先ほどのカテゴライズだと、どこに入れるべきか悩むところです。ただ、用途としては明快。「釣果を競うための一本」というよりも、その日の釣況に応じて、さまざまな釣り方を一本の竿で楽しみたい──そんな釣り好きにお薦めしたいカワハギ専用竿です。
煤竹色のブランクスに、赤い漆塗り調の差し色をあしらった落ち着きある外観。穂先にはHFCS(ハイフレックス・カーボン・ソリッドトップ)を採用し、カーボンソリッドならではのしなやかさと、糸巻き仕様による感度を両立。目で捉える感度と、手元へ伝わる感度とのバランスにも優れた仕上がりです。

そして「涼舟」シリーズのトレードマークとも言えるのが、竿尻にあしらわれた天然竹の根元節。カワハギ釣りで右手でリール側をパーミングし、左手で竿尻を支える場面。そんなとき、天然素材ならではの手触りには、どこかほっとする安心感と温もりがあります。
とかく “高感度” “軽量” “集中力” がキーワードになりがちな昨今のカワハギタックル。その中で異彩を放つ「涼舟」には、数字やスペックだけでは語り切れない、長く付き合える道具としての懐の深さや親和性が感じられます。

さて、この日の釣り。まずは鴨居沖からスタートしました。この日は「釣りビジョンマガジン」の取材で乗船していたため、ここでは竿を出さず、まずは同船したみなさんの釣りを見せてもらいます。
オモリを底へ置いたままにすると、ベラやトラギスが先に口を使ってしまう。そこで底を少し切り、仕掛けを揺すりながらカワハギへアピール。どこかのタイミングで出る本命の反応を捉え、誘い下げてハリ掛かりへ持ち込んだ釣師がカワハギを取り込む──そんな展開でした。
小一時間ほどで、船長は竹岡沖へ移動。ここでも同じ“ちょい宙”の釣りで本命は顔を見せますが、今度は船下にサバフグが着き、ハリごとエサを持っていかれる難局に。
そこで、仕掛けをキャストして船下のサバフグを避けながら狙うアングラーに、本命が取り込まれるようになります。ところが、底では相変わらずエサ盗りも活発。今度はベラやトラギスとの競争になります。
──さて、この状況。みなさんならどう釣りますか?
わたしはたまたま「涼舟かわはぎ」を持ち込んでいたので、ひとつの釣法に絞らず、いくつかを繋いでみることにしました。まず仕掛けをキャストし、ボトムパンピングで広くカワハギを探す。本命らしきアタリが出た場所では、そのまま着底させてゼロテンション気味に様子を見る。そこでハリ掛かりに至らなければ、再びパンピングしながら船下へ仕掛けを寄せ、ここぞというところで底を切って“ちょい宙”へ。
つまり、「ボトムパンピング」「ゼロテン」「ちょい宙」という3つの釣りを、ひと続きの動作として組み立ててみました。
すると1投目。最後の“ちょい宙”へ切り替えたところでアタリが出て、そのまま本命をキャッチ。もちろん、その後はサバフグやベラの洗礼も受けましたが、同じ流れ、同じタイミングでカワハギをハリ掛かりさせる、ひとつの“型”を見つけることができました。
ひとつの釣りに専門特化するのではなく、状況に合わせて釣り方をシームレスに繋いでいく。そんな釣りが無理なくできることも、「涼舟かわはぎ」の面白さなのだと改めて感じました。

かくして、この日のわたしの釣果は5枚。そのうち、肝が入っていそうな3枚をキープしました。竿頭でも10枚と、この時期にしては少々難しい日並みでしたが、この記事がみなさんのお手元に届く頃には、散開していた群れも徐々にまとまり、新子のワッペンゲームが始まっている頃でしょうか。
ビギナーにとっては、寒さを気にせず挑戦できる入門の好機。そしてベテランやコンペティターにとっては、最盛期を見据えながら釣りを組み立てていく、楽しいシーズンの幕開けでもあります。
カワハギ釣りの楽しみ方に応じて選べるアルファタックルのラインナップから、自分に合った一本を見つけて、秋の釣りの奥深さと、肝も身も美味しい季節の味覚を存分にお楽しみください!

▼タックルデータ
竿:アルファタックル/涼舟かわはぎ175
リール:小型両軸リール
道糸:PE0.8号
ハリス:3号
ハリ:各種カワハギ針
エサ:船宿むきアサリ
▼船宿:山下丸