レポート:フィールドスタッフ 川添法臣

こんにちは、フィールドスタッフの川添法臣(かわぞえ・のりおみ)です。

春の展示会でお目見えした新作が、続々と店頭に並び始めましたね。その中でも気になっていた新シリーズ「涼舟(りょうせん)」から「らいとあじ」を迎えて、さっそく初夏の東京湾へ出掛けてきました。今回は実釣を通じて見えてきた、その魅力をレポートします!

今回ご紹介する「涼舟 らいとあじ」は、全長175cm、錘負荷20〜50号の7:3調子。40号のミンチ用ビシカゴを用いる東京湾のLT(ライトタックル)アジでは、まさに中核となる非常にベーシックなスペックを備えた専用竿です。

涼舟 らいとあじ」で最も印象的なのが、その落ち着いたたたずまい。店頭やカタログで一瞬目を惹く派手な配色や、流行を意識した色使いは、数年先にどうしても“時代感”が出てしまうことがあります。その点、道具は長く使い込むことで良さや真価が見えてくるもの。だからこそ、釣り場の空気に馴染みながら長く付き合える、愛着の湧くデザインが果たす役割は、思っている以上に大きいのではないでしょうか。

ではここから、実釣を通じて感じた「涼舟 らいとあじ」のチャームポイントをご紹介していきましょう。

まず注目したいのは、リールシートから竿尻にかけて十分な長さを持たせたリアグリップ。ライトタックルでマアジと向き合うと「こんなに引くんだ」と感じることも少なくありません。更に良型のイシモチ(シログチ)やサバが掛かると、しっかり脇に挟めるリアグリップのありがたみを実感します。ファイト時の安定感が高く、力強い巻き取りや、魚の走りを受け止める動作がとても楽になります。

そして、グリップエンドに装着された竹の根元節。釣りフェスで見た際に「このパーツ、リアルですね」と驚いていたら、「天然材なんです」と教えていただいて二度びっくり。つまり、店頭に並ぶ「涼舟」は一本一本が唯一無二の一振りということ。天然素材ならではの温もりある質量は、緩やかなバランサーとしても働いているように感じます。手に取った時、竿先がスッと持ち上がるような軽快感があるのも印象的でした。

また、握り部はコマセや魚のヌメリが染み込まず、隙間に汚れが入り込みにくい素材とデザイン。釣行後の手入れまで含めて、すっきり快適に使える点も嬉しいところです。

続いては、ハイフレックス・カーボン・ソリッドトップを採用した竿先です。

糸巻き加工によって過剰なピンシャン感を抑えた、良い意味で「ぽよん」とした穂先。

これが食い込みを邪魔せず、アジのアタリはもちろん、海中で起きているさまざまな変化を目で捉えやすくしてくれます。それでいて海風にはブレない、しっとりとした安定感があるのも特筆です。

先端4つのガイドスレッドに、蛍光黄色の飾り巻きが施されているのも好印象。竿先を下げて構える場面でも、アタリや穂先の変化が見えにくくなるのを防いでくれます。トータルデザインを邪魔しない、ほんの数巻きのさりげない気遣い。こういうところに、大人の道具らしさを感じます。

さらに、涼舟シリーズのトレードマークとも呼べそうなのが、赤い差し色の漆調塗装です。2本継ぎ竿における継ぎ部の補強という実用性はもちろんですが“煤竹色”のマットなブランクスには「背景に溶け込みやすい」「存在を見落としかねない」という側面もあります。そのため、釣座に寝かせて置いた際の踏みつけ防止や、船縁に挿しておく時の視認性という意味でも、この赤いワンポイントはしっかりマーカーとして働いてくれます。

実釣中も自然と目線に入りやすい位置に来るため、竿先4つの蛍光マーカーとあわせて、竿さばきを視覚で直感的に測るための拠り所になってくれました。

和竿を彷彿とさせるクラシックなデザイン。そして「底を取る」「コマセを振る」「アタリを取る」「掛けた魚をバラさない」といったLTアジの基本動作を、高い次元で支える確かなスペック。さらに、センターカット2ピースによるコンパクトな仕舞寸法は、電車釣行はもちろん、近年シルバー層にも人気のタクシー釣行にもぴったりです。

性能だけでは満たされず、釣趣だけでは到達できない。そんな釣り人のニーズに寄り添う、ひとつの答えを「涼舟 らいとあじ」に感じました。

涼舟シリーズは、マゴチ、湾フグ、カワハギ、タチウオ&アマダイなど、環東京湾の船宿で親しまれている釣りものを広くカバーするラインナップ。

まずは得意な釣りものから、江戸前のネオクラシックをぜひ体感してみてください!

▼タックルデータ

竿:アルファタックル/涼舟 らいとあじ

リール:小型両軸リール

道糸:PE 1.5号

テンビン:弓形20cm

ビシカゴ:ミンチ用40号

仕掛け:2本針/ハリス1.5号/全長200cm