レポート:フィールドスタッフ 柳沢テル

すっかり間が空いてしまい、スミマセン。
先の韓国レポート第三弾。釣りのことではなくもろもろオマケ編です。

空港に着くと、釜山市公式キャラクター”ブギ”がお出迎え。海辺の町だけに、カモメのキャラクター。
ヨス。夜景がきれい。
亀甲船大橋のたもとにある屋台村。楽しそう~~~。
これも亀甲船大橋からすぐのところにあるハメル灯台。1653年に済州島に漂着したオランダ人のハメルさんが祖国へ帰るときに旅立った場所なのだそうです。
ヨスの港にあるタックルショップ「リザード・フィッシング・ワールド」さん
店内にはエギがズラリ!
もちろんロッドもたくさん。やはり韓国でもチタントップは人気。これはイカメタルロッド。
こちらはイイダコロッドコーナー。イイダコは、韓国の人気釣り物のひとつ。

上は、今回の釣り大会のオープニングセレモニーの際に、日本のマルイカ釣りについて話して欲しいということで、なおちんと二人でセミナー的なことをやっているときの写真。自分が実演、なおちんがそれを見ながら解説、右にいる朴(パク)さんが通訳して韓国の皆さんに説明。
韓国では、イカの釣りは夜のみなので、日中のマルイカ釣りってどんなものなのか興味を持っている人が多いそうなのです。また、夜はイカが浮くので当然宙の釣りとなり「ゼロテンション」釣法はない。しかし、ゼロテンをやっている動画を見ている人が少なくなく、どんなものなのか知りたいとのことでご説明。ただし、夜はゼロテンの出番はほぼない、とも説明しました。

ヨスについた日の晩ご飯。韓国と言えば焼肉!と思う人が多いでしょうが、海辺の町なので海産物メイン。
丸められた大根のツマの上に並べられているのはマダイのお刺身。いい盛り付け方ですね~
これは別の日。ヨスの名物、カニ。なおちんはカニが大好き。
ヨスの町は、洒落たカフェがけっこうある。小高い場所から眺めていると、多くの船が行きかう。

手前側にいる方々は韓国のテイルウォーク・フィールドスタッフの皆さん。お世話になりました!

まだまだ山ほど写真はありますが、ここまでにしておきましょう。
海辺の町、麗水(ヨス)は、韓国の観光地としては日本ではメジャーとは言えないかもですが、とても良いところ。ヨスは釜山からは130㎞ほど西になりますが、高速バスで2時間半程度(バスが一番楽な移動手段らしいです)。
機会があったらぜひ訪れてみてください。

レポート:フィールドスタッフ 柳沢テル 

さて、韓国レポート第二回。今回はしっかりと釣りのことを書いてみましょう。


ところで、自分として知りたかったのは「アルファソニックマルイカ158XUL」がなぜ韓国でのイカメタルで好まれているのか、という点。大人気になったきっかけは、韓国のフィールドスタッフの方が「158XUL」を使って飛び抜けた釣果を出したことだと聞いていました。それはあくまでもきっかけなのですが、周囲が平均20杯くらいで158XULを使った人がその10倍つまり200杯!も釣ったというのは尋常ではありません。その要因はロッドだけではなかったかもしれませんが、少なくともロッドもあっていなければそうはならないでしょう。そんな話もあって、韓国イカメタルの釣りにおける「158XUL」のポテンシャルを確認してみたい、と思ったのでした。

なので、特に釣りの前半はアルファソニックマルイカ158XULを使用しました。

ちなみに、韓国の夜マルイカではロッド2本出しスタイルが主流。上の写真のように、釣り座には二つのロッドキーパーがセットされています。1本は置き竿でイカメタル、もう1本はオモリグというのがここ数年のメインスタイルになっているそうです。置き竿イカメタルではベイトロッドで、アルファソニックマルイカ158XUL。オモリグは日本と同じようにスピニングロッドでキャストする人が多いようです。

この画像では、スピニングロッドでオモリグをしつつ、手前の置き竿ではイカメタル。置き竿イカメタルでは電動リールを装着する人も多い。この画像の右側の2本は、アルファソニックマルイカ158XULと、海人マルイカ150UL ZERO-TEN(青いブランクの前シリーズ)。
イカを持っているのはテイルウォーク・ジュニアプロモーターのバク ジュン ヒョクくん。ロッドはクレイジーイカメタルS682ML。大人たちに全くひけをとらずイカを釣り上げていた。将来が楽しみな存在だ。
事前に聞いた韓国イカメタルの仕掛け図。25~30号のイカメタル、10センチ程度のドロッパー(スッテ)を上にセット。ドロッパーを3つ付ける人も珍しくないようだ。

韓国へ行く前から、自分となおちんは、状況を見ながら日本のマルイカ仕掛けも試してみようと話していました。自分は日本のマルイカ仕掛けを少しアレンジしたものを用意していきました。投入器はないと思っていたので、仕掛けの捌きを良くするために幹糸5号。ただ、自分は日中のマルイカでも5号です。太いと思う人がいるかもしれませんが、これまでに悪い影響を感じたことはないです。リーダー(先糸)部はガイドの通りを良くするために3号です。

自分が用意していった仕掛けの図が上のものです。基本はマルイカ直結仕掛けと同じで、スッテの数は好きなだけ増やせる。投入器無しでも、図より1本スッテを増やして全長3.6m程度までなら扱える(スッテを増やしたときに全長を短く抑えるためスッテ間の幹糸は90センチ)。中間部は直ブラ。直ブラ部は、2センチ、5センチ、10センチとブランコ部の長さを調整できるようにしました。一番上は直結。これはリーダーと仕掛けをつなげるためで、普通ならスナップスイベルで仕掛けとつなぐ人が多いと思いますが、そこをスッテでつなげてちょっとでもチャンスを増やす、という狙い。これなら全長2.7mでも4個のスッテをセットできる。イカメタル以外のスッテ3個を、それぞれ違う色合いのものにすればアタリカラーも探しやすい。中間部のスッテは、イカメタルのドロッパー用と大きめのマルイカスッテ(6~7センチ)を用意していきました。
行く前、韓国でイカメタルをやったことがある知人に話しを色々聞いたのですが、大きいサイズが3バイ掛かると巻き上げが大変なので、スッテの数は状況によって加減したほうがいいよ、とのことでした。そんな状況になればいいな・・・と思いましたが・・・

イカのサイズが期待していたより小さかったので(残念ながら・・・)、なおちんは日本で普通に使っているマルイカスッテの直結仕掛けも試していました。ただし、日本のマルイカスッテはカンナが0.5mmと細いものが多く、イカが大型の場合は身切れが多発するためNG。カンナは線径0.7mm以上のものを使ったほうがいいです。

自分も、大きめのマルイカスッテ(マルイカとしては大きめの68サイズ)を使ってみたりしました。68サイズのケイムラに良く反応した時間帯がありました。

自分たちは置き竿スタイルではなく、日本でマルイカを釣る時と同じ手持ちで誘っていくスタイル。従って、使用する竿も1本のみ。自分は直ブラをメインとしたので、直結でやるようなタタキだけでなく、穂先部分をゆっくりめに上下する誘いも多用しました。その誘いのときは、158XULの軟らかい穂先部分だけを曲げる感覚で「ポヨンポヨン」と上下させる感じで。158XULは30号の重さだと穂先が曲がり切らないため、イカの触りがかなり良く分かりました。穂先が曲がり切ってしまうと極端に触りが分からなくなってしまいます。その誘いをしつつ、時々強く叩くと本アタリを出せることがありました。158XULは「ポヨンポヨン誘い」「強めの叩き」ともにやりやすく、触りの分かりやすさともにこの釣り方(30号までのイカメタル)にかなり合っていると感じました。ゼロテンロッドとしては穂先を極端に軟らかくせずブレを抑えた158XULの特徴が宙釣りのイカメタルでもプラスに作用したというわけですね。

なおちんが使ったロッドは、アルファソニックマルイカ145UL。日本のマルイカでも宙の釣りで快適に使えるモデルなので、イカメタルにも非常に良い。ロッドが短めであるため穂先が近いのでアタリが見やすい。波がない状況なら、ロッドが短いことによるデメリットはほとんどない。
韓国事務所スタッフの朴(パク)さんはテイルウォークのイカメタルロッド「メタルゾンSSD」を使用。

さて、ここで頭の中で「マルイカロッド」と「イカメタルロッド」の違いは???と思った人もいると思います。両者では、ロッドの違い云々の前に異なる点がある。それは何か。シンプルに言えば、マルイカではゼロテン釣法があるのに対して、イカメタルでは宙釣りが基本となること。日中のマルイカは底付近を狙うことが多く、イカメタルは基本的には夜の釣りであり、船の灯りによって浮いてきたイカを狙う。こういったことから、それぞれのロッドの違いが生まれるわけです。そして、下記のような点が「マルイカ」と「イカメタル」のロッドの違う点だと言えます。

〇マルイカロッドでは、非常に細かく激しいタタキの誘いをする為、穂持ちから下は強めに張りを持たせている。
〇マルイカでは誘いが細かい=リアグリップが長いとやりにくい=リアグリップ短め。また、ロッド自体の全長も長すぎると細かい誘いがしにくくなる。
〇イカメタルでは、リアグリップは脇挟みができる長さ。脇挟みできると大きなサイズのイカが掛かった時でも楽に巻き上げてこれる。
〇イカメタルでは、マルイカロッドと比べるとロッドの全長は長め。マルイカほど細かく叩いたりしないし、やや長めである程度以上曲がるアクションの方が大きなイカに対応しやすい。
〇日中のマルイカのほうが、イカの触りが小さい。そのためゼロテンモデルでなくとも非常に繊細な穂先としているモデルが多い。

テイルウォークチームはオモリグも。
韓国でも、タイラバエキスパートとして知られるナカチャーン(中村宗彦)。使用しているのはメタルゾンTZ S67MH/FSL。
スタッフ下地が釣ったこのクラスが当日最大級。こんなのがバンバン釣れちゃうことを期待してましたが・・・。我々日本チームの釣果は各人25~30パイで、この日としてはいいほう。

釣果が伸び悩んだ大きな理由はタチウオ。タナによっては毎回タチウオ。掛からないようにしても掛かっちゃう。派手な誘いをするとさらに掛かる。

右は韓国のテイルウォークフィールドスタッフで人気Youtuberのナンユルさん。この日は、恥ずかしながらナンユルさんのYoutubeライブに自分も出演しました。ちなみに、ナンユルさんはこの写真で持っている黄色ボディに赤玉模様のスッテがお気に入り。実際、このカラーは良く釣れた。

今までに、日本でもイカメタルはもちろんやったことがあるし、マルイカ釣りのノウハウを試したこともありました。しかし、今回あらためて色々なことを考えたり試したりして、それがとても面白かったですね。今回試してみて、日本のマルイカ釣法をベースにしたイカメタルは有効な場面がありそうだと感じました。投入器がなくても扱える長さの中でスッテの数を増やすのは、タナを広く探りやすいことと、アタリカラーを探しやすいというメリットがあります。特に西日本の皆さんは、イカメタルをやる方も多いのではと思いますが、今回自分が色々書いたことが多少なりとも参考になれば幸いです。

最後の写真は同船した皆さんと。皆さんありがとうございました!

PS レポート第3弾(オマケ編)は来週書きますね~~~

안녕하세요. 야나기자와 텔입니다.

といきなり韓国語で始めてみました。
アルファタックル・フィールドスタッフの柳沢テルです。
今回、韓国へマルイカを釣りに行ってきました。
そのときの様子を3回に分けてレポートします!

ヨスは韓国の南にある町。まずは成田から飛行機で釜山(プサン)。そしてプサンから西へ、車で2時間半くらいのところにあります。2012年に国際博覧会(いわゆる万博)が開かれた海辺の町です。

なぜ今回ヨスへ行ったのかと言いますと、当地で開催されるマルイカ釣り大会に招かれたからです。なぜ自分が?? それは、実は韓国でアルファソニックマルイカが大人気で、自分がアルファソニックマルイカの企画開発者だからなのです。韓国では、アルファソニックマルイカをイカメタル用として使用していて、船上でも多くの人がアルファソニックマルイカ158XULを使用してくれていました。

今回の大会では、70名超の参加者の皆さんが5隻の船に分乗して釣りをしました。
船は20トンクラスの大型。いかにも波切りが良さそうな船首が印象的。
出港は午後3時半。今回は夜のイカメタルでマルイカを狙います。
自分たち日本のスタッフが乗り込んだのはPERFECT FISHINGさん。船名からして安心!船は幅も広く、安定感抜群。
船にはこんなステッカー。こういうの見ると、国は違っても釣り好きは同じだな~と妙な安心感。
今回、日本からのスタッフは4名。左から自分、中村(通称ナカチャーン)、なおちんこと井上直美さん、下地です。自分となおちんはアルファタックルのマルイカ竿、ナカチャーンと下地はテイルウォークのイカメタル系のロッドと、それぞれ異なるブランドのタックルを使いました。
今回驚いたのは、船でのサービス。船の後部に、いわば喫茶スペースがあって、飲み物、お菓子、カップラーメンがずらりと揃っています。いつでも飲食可能で、しかも無料なんですよ。コーヒーだって、ちゃんと豆を挽いて出てくるコーヒーマシン。もう、すっごいとしかいいようがない。
ポイントについたのは、午後6時半頃。そう、釣りをするのはヨスから3時間走ったところです。

一番上にある韓国の地図をもう一度ご覧ください。今回釣りをしたのは、ヨスから約90㎞ほどの場所。有名な観光地・済州島とヨスの中間あたりになります。天気はとても良く、外海なのにこのベタ凪!

ポイントに着いて、さあ釣りだ! ではなく、ご飯タイム。見てください、この美味しそうな晩ご飯。これは自分たちへの大サービスというわけじゃなく、実はいつも行われるサービスなのだそうです。韓国では船上でこういった「ちゃんとしたご飯」を出してくれるのは一般的なのですが、このヨスの釣り船は韓国内でもサービスが非常に良いらしい。
腹が減っては釣りはできない! 夕暮れの海上で食べるご飯というだけでも最高!
さあ、釣りスタート! と幸先よくなおちんがマルイカキャッチ! さすが!

釣りが始まるまでにこんなにたくさん書いちゃいました~~~ということで前編はここまで、
さて、次は釣りについてしっかり書きます!