レポート:フィールドモニター 川添法臣

こんにちは、フィールドモニターの川添法臣(かわぞえ のりおみ)です。天気予報は雨、雨、雨……と、すっかり梅雨ど真ん中の日本列島。晴れた日の釣りは気持ちが良いものですが、東京湾のマアジにとって、この“そぼ降る雨”こそ「甘い雨」。イサキと並んで梅雨時に旬を迎える東京湾のLT(ライトタックル)アジをレポートします。

今回持ち込んだのは「アルファソニック LG73 190M」。尻尾の黄色い東京湾のブランドフィッシュ「金アジ」は25cm前後の“アジのタタキ・サイズ”がアベレージですが、人工的な建造物付近に居着く個体は40cmクラスの“ギガアジ”も居ます。そこで私はアベレージサイズに合わせた太さのハリスで大型の個体と対峙出来るよう、柔軟な調子を選ぶようにしています。魚とケンカをしない調子の竿をチョイスすることによって、みなさんが“何となく”付けているクッションゴムを付けずとも釣りが成立するので、ハリ掛かりに到らない魚の反応や、魚が上ずっている時の微細なアタリを取ることができるのも重要なメリット。この引き出しを持っていると「アルファソニック LG 82 185MH」との使い分けで、多彩な攻略が可能となります。

──で、この日の釣り。竿入れから一荷で上がる好釣ムードでスタート。船は碇を降ろして1時間は楽しく釣れ続きました。これが曇天や雨模様なら一日中釣れ続けて竿頭は2束釣り(釣果200匹以上)なんてことも珍しくないのですが、この日は晴天。魚の食い気が落ち着いて「(魚群探知機に)反応はあるのに釣れない」という状況になりました。これがもし、晴れてもいないのにこの状態に陥った場合、そうなった原因はいくつか考えられますが、その一つに「コマセボケ」の可能性が挙げられます。
この「コマセボケ」と言う現象、船宿さんや釣師の意識が高まって今や死語になったと思っていたのですが、令和の現代になって“ナゼか”時折お見受けするようになりました。要はコマセの撒き過ぎによって、対象魚が口を使わなくなってしまう現象です。こうなってしまった場合、船長はどんなに大きな群れを捕捉していたとしても、その釣り場を捨てて別の場所へ移動しなければなりません。

この状況を未然に防ぐには、釣り人一人ひとりの心構えとして「コマセを撒き過ぎないように意識する」しかありません。ところが、プラビシを用いるイサキやマダイと違って、ビシアジやLTアジのシンプルなコマセカゴは、コマセ量を調整しにくいのも事実。そこで、ご存じの方もいらっしゃるとは思いますが、昭和の昔からアジ釣師がやって来た涙ぐましい努力をご紹介します。いつもお使いのビシカゴと、絶縁テープ(ビニールテープ)を用意します。

タナ取りや仕掛けを魚にアピールするために竿をシャクリ上げた際、また魚が掛かって暴れている時、この箇所から図らずも漏れ出てしまうのが“余分なコマセ”です。これによって魚が満腹になってしまったり、余剰のコマセが潮流で流された先に魚群が付いて行ってしまったりという悪循環の引き金となってしまいます。

問題の編み目に、まずは内側からテープを貼って目止めします。

内側一周に貼ったら、そのままテープを切らずに外周に貼ります。編み目でテープの接着面同士を貼り付けることによって、目止めを固定するイメージです。内側は余裕を持って下側を重点的に、外側は引っ張りながら貼り付けていくのがコツです。

たったこれだけで、不用意に撒かれるコマセを削減することが出来ます。私が子供の頃はお弁当のオニギリに巻かれたラップや菓子パンの袋を内張りして急場を凌いでいましたが、今は海洋プラスチックごみを出さないよう、ビニールテープを貼るようにしています。コマセを撒く時には、シャクった竿先を瞬時に戻すことでカゴの上側から出すイメージで。竿先を20cmくらい煽るだけで充分です。例えば入れ掛かりの時、テープの部分くらいまでコマセが残っていれば、魚を取り込んだ後にコマセを足さずに再投入して、手返しアップに繋げられます。また、白いテープを使うと船上からの視認性が良いことも何かと利点に。道具箱にビニールテープを入れておけば、船の上でもサッと加工出来るので、“ナゼか”の食い渋りに遭遇したら是非お試しください。

かくしてこの日の釣果は、竿頭75尾で船中上位3名が70尾を釣獲。この上位3名のうち2人が、食いの立つタイミングではコマセを絞って上ずる群れをクールダウンしながら釣果を伸ばしていたことを書き添えておきます。
ビギナーにはお手軽で、ベテランには奥の深い東京湾のLTアジ。水深20m前後の浅場で釣れ始め、連日束超えの釣果情報がネットや誌面を賑わせています。食味も釣り味もピークを迎える東京湾の金アジで、みんなで釣れるともっと楽しくなる乗合船の魅力をご満喫ください。

▼タックルデータ
竿:アルファタックル/アルファソニックLG 73 190M
リール:小型両軸リール
道糸:PE1.5号
コマセビシカゴ:LTミンチ用40号
テンビン:腕長25cm
船宿仕掛け:ハリス2号/ムツ10号3本針/全長2m
付けエサ:赤タン・アオイソメ

▼船宿:かめだや (東京都大田区羽田)
レポート:フィールドモニター 岡崎敬久
先週に引き続き、ロング便で出てくれるということでまた鹿嶋に行ってきました。ロング便ですが、今回は8時集合~18時頃沖上がりとなる長丁場です。思う存分釣りしたい人は、午前午後で通しよりも時間的にも料金的にもお得なコースでおススメです。
8時を少し回ったところで、活きエビを持って出船となります。今回は良いサイズの活きサルエビが潤沢にありました。ただこのサルエビは船宿で夜に漁で獲っているものですので、不漁で獲れない時もあり、また保管管理が難しい事もあるので無い時は冷凍エビとなります。
約30分でポイント到着、今回は鹿嶋沖の少し南、水深15~27mでした。釣りを始めると前回同様に1投目から良型ハナダイがあたってきます。どうやらパターンは前回と同じように底から少し上のようです。しかしこの日はまた少し違いました。良型の真鯛が多く点在しているようですが、産卵期を迎えてかなりシビアな状況でなかなか口を使いません。1~2m上でエビをステイさせてしまうとかなりの確率でサメばかりが食ってしまう状況です。絶えずエビを少しゆっくり動かしながら、底から上まで誘うパターンでアタリを出します。ですが、ポイントによりハナダイ、ショウサイフグの活性が高く、着底と同時にエビを捕食してしまって、なかなか本命の真鯛には届かない状況が続きます。それでも船中では時々1㎏前後の真鯛があがりますが、他のゲストフィッシュ達の活性が高過ぎて自分には本命が見られません。

中盤になり、Kaijinテンヤマダイ240MHで8号のテンヤをフルキャストして、ゼロテンションで落とし込んでいくとコツコツとアタリ…合わせるが掛かりません。更にフリーにして落としていくとまたコツコツと…また掛かりません。三度落としていくとまたコツコツ…今度は掛けました!小刻みにゴンゴンと頭を振りますが明らかに鯛ではなくフグ系の引きです。以前同じパターンで掛けた思い当たる魚の可能性があったので、慎重に手早く上げてくると…体型はフグですが横腹に日の丸模様…トラフグです!! 切られる前に一気に船上に抜きあげます。

小型ですが、久々にトラフグゲットできました!フグ刺しが楽しみで仕方ありませんw 本命は釣れていませんが、もう満足してしました(笑)

その後も時折アタリが途絶えますが、移動を繰り返す度に魚は釣れ続けて17:40に船長の「18時くらいには沖上がりします。」のアナウンスがあった時には樽はゲストフィッシュ達でほぼ満タンでした。釣れた魚はハナダイ17枚、ショウサイフグ9匹、トラフグ、マゴチ、トラギス、ムシガレイ5枚(リリース)、サメ3本(リリース)という感じで本命はまだ見ていませんが残り20分に賭けます。
ゲストさんたちのアタリも少し遠のいて、だいぶ夕日も傾いてきました。このまま終わりか…と思いながらも密かに大物を狙ってKaijinテンヤマダイ240Hに持ち替えてキャスト、着底させてリフト&フォールの繰り返しで基本に忠実に探っていきます。しかしアタリは無く、船のすぐ目の前までテンヤが戻って来たので、最後に2m上に止めてアタリを待つと、クィクィとやや大きな動きでトップが曲がりました!合わせると重みがありロッドが止まりました。動きません。弛ませないようにリールを巻きながらロッドを少し落とし、二度合わせをするもやっぱり動かず、少しするとズルズルとゆっくりドラグを出しながら船下に入っていきます。「あーやってしまった。またサメか…」と思いながら5秒ほど経ったでしょうか、急に暴力的な勢いでドラグが悲鳴をあげて魚が走り始めました!!! そして止まったと思うと重そうな頭を振ってロッドを叩きます。懐かしい真鯛の引きですw このノッコミ時期の真鯛は体の厚みが半端なく重量もかなり増していますので、強烈な引きで抗います。船下に斜めに入って逃げるので、体を少し乗り出しながら魚とロッドの角度を90度に保ちながらやり取りします。それでもさすがに「H」のkaijinテンヤマダイ240です。船下に猛烈な勢いで潜り込むのをコントロールしながら少しずつ浮かせてきます。あとはタックルを信じてハリが外れないことを祈るのみです。少し時間がかかりましたが、最後は船下から巨体が浮き、無事に船長のタモにおさまりました。3.76㎏の本日のビッグワンでした👍

そして少し時間延長でしたが、大物は現れず、またハナダイを追加して終了となりました。釣行後、鹿嶋の船宿ではフグを捌いて身だけにしてくれますので、持ち帰って美味しく食べることができます。そしてラッキーなことに今回は巨大な白子も入っていました。正直、魚よりも嬉しい御馳走です(笑)

今回の鯛は腹パンパンのメスで、まだ産卵は終わっていない様子でした。時期的にシビアな状態が続きますが、この時期は記録更新のチャンスでもあります。もう少しチャンスはあると信じて更なる大物と闘えるように釣りに行きましょう。
【タックルデーター】
ロッド:alphatackle kaijin テンヤマダイ 240H/kaijin テンヤマダイ 240MH
リール:スピニングリール3000番
ライン:PE 0.8号+ナイロン3号
テンヤ:オリジナル遊動8号グリキン、レッド
船宿:茨城県鹿嶋市 鹿嶋旧港 植田丸

レポート:フィールドスタッフ 柳沢テル
船タコの本場・兵庫の明石では5月からスタートしていますが、東京湾でも6月1日に船タコ釣りが解禁となり、いよいよ全国的にタコシーズンとなってきました!
早くから餌木タコ専用ロッドを発売してきたアルファタックルでは、今年はNEWモデルをリリースしています。今までになかったMPGブランクモデル、そしてkaijinシリーズでは3モデルが新製品。アルファソニックを含めると、なんと6モデルのラインナップですよ!

全国的に広まった餌木タコですが、各地の釣り場で求められる要素は少しずつ異なります。様々な釣り場・状況、そして釣り人によってもロッドに求めるものは違ったりします。多彩な広がりを見せている餌木タコに対応すべくラインナップも増えたわけですが「じゃあどのロッドが自分には一番いいんだろう?」と悩む人も少なからずいるはず。
ということで今回のブログではロッドの選び方を中心にお話ししてみましょう。

上の写真の6モデルは、左から3番目のアルファソニック以外はなんと今年のNEWモデル。左からHB餌木タコ180MH、同170H、アルファソニック、そして右の3本はKaijinシリーズの180H、180MH、160MH。これだけあると、どれにしたらいいのか悩んじゃいますよね~~

やはりアルファタックルの餌木タコロッドのベースと言えば、Kaijinシリーズ。上の写真では短いものが160MH、長くて少し軟らかいものが180MH、やや硬いのが180H。ベーシックアクションは180MHと言えます。


HB餌木タコは、上の写真だけ見るとKaijinより軟らかいと思えるでしょうが、MPGブランクを使用しているだけあってHBはロッド全体のトルクがあり、大型のタコを掛けたときに「このロッドは強い!」と感じるはずです。
さて、そんな6つのモデルについて、分かりやすく表にしてみました。

それぞれ細かく説明することはもちろんできるのですが、簡潔に言えば上の表の備考欄に書いたことになります。まず、最もベーシックなのはやはりKaijinの180MH。餌木をボトムから離さずに踊らせて、タコの乗りを分かりやすく捉えるために穂先の曲がる部分を長めにしているのが、アルファタックル伝統の餌木タコ調子です。明石や東京湾はじめ、全国各地の釣り場で広く使いやすい。
そしてKaijinの180Hは、パワーがあり穂先もやや硬め。これは、根掛かりが多い場所で使うことも意識したモデル。ガリガリッと錘や餌木が根に掛かりかけたときに、すかさず餌木を上げないと根掛かりになってしまうわけですが、それをやりやすいのがこういった調子なのです。
160MHは、180MHのベーシックアクションをなるべく崩さずにショート化したもの。波があまりないところでは160センチの長さでも充分だし、なんといっても楽!疲れないのです。一日を通して餌木を動かして誘う餌木タコでは、疲れない=誘い続けることが楽にできる=タコがたくさん釣れる。というわけ。船が小さいプレジャーボートでは、タコに限らず竿が短いと取り回しがいいし、小柄な人や女性など力があまりない人にもこういったショートロッドはとてもいいのです。ただし、これより短くするとタコを水面から上げるとき船べりに貼り着かれてしまったりして(これがまた引き剥がせないんですよ!)、あまりよろしくない。また、ショートモデルの欠点としては、波の上下動がある釣り場だと、餌木をボトムから離さずに誘うことがやりにくくなる場合があることに注意。
とここまではKaijinの3モデルでの話です。上の表をもう一度見ていただくと、アルファソニックやHBシリーズとの比較が分かりますが、アルファソニックは180センチなのに竿が軽いことと、とにかく感度が高いという2点において6つの餌木タコロッドの中では一番です。
そしてHB餌木タコ。HBシリーズは170H/180MHともにロッドのトルクがあり、大タコ狙いの人にイチオシ。茨城・常磐エリアの3kgオーバーでもしっかり対処できます。そして170Hは、Kaijinの180H同様に穂先の曲がりが大きくないため、根掛かりが多い場所にも対応しやすい。例えば12月の東京湾では、海堡周りの根がきつい場所で大ダコを狙ったりしますが、そんなときにピッタリなのがこの170H。HBの180MHは、170Hよりやや長めなので波が常にある常磐地区に良いですね。時に5kgという特大サイズも上がる常磐は、MPGのトルク&パワーが活きるフィールドだと言えます。
〇下記のロッド製品名をクリックすると、製品ページに行けます。
HB餌木タコ
アルファソニック餌木タコ
Kaijin餌木タコ
かなり分かりやすくご説明したつもりですけど、それでも悩んじゃうという人は、遠慮なく問い合わせくださいね。
アルファタックル製品のお問い合わせはココをクリック! フリーダイヤルもあります。

餌木タコのリールに必要な要素とは?
①ドラグ力が強い
②巻き上げ力が強い
③リールが丈夫
といった3つの点は外せないですね。ラインキャパシティは3号200mくらいならOK。小型リールでは2号200mでも可。
ここで注意したいのは「巻き上げ力」なのですが、もし同じリールだとしてもシングルハンドルモデルとダブルハンドルモデルでは大違い。巻き上げるときに力を入れやすいシングルハンドルモデルを必ず選びましょう。そして、ギア比。あまりハイギアだと巻き上げる力が出にくくなります。だいたい、ギア比6:1~6.5:1くらいがいいです。
次にドラグ力ですが、概ね6~7kg以上なら大丈夫です。しかし、小型のリールの場合、スペック上では7kgだったとしてもドラグの締め込みが弱いとドラグが十分に効かないことがあるので、できるだけギッチリ締めこみましょう。
写真の4つのリールは「シングルハンドル&ローギア」という条件を満たしているモデル。
それぞれのモデル名をクリックすると製品ページに行きます。
右手前:エランオクトパスワイドVTN64
【ギア比6.4:1、ドラグ9kg、24,000円】
あらかじめPE2号200mがセットされている、タコ専用モデル。悩んだらこれを選んでおけば間違いないです。根による擦れなどがなければ、PEラインは2号でも充分強いです。
右奥:ワイドバサルVT61
【ギア比6.1:1、ドラグ12kg、14,000円】
タコ専用モデルではないものの、ドラグ12kgと強力。価格は安いが丈夫。ラインはセットされていないので、自分で任意の太さのラインを巻くことができる。従って3号などを使いたい場合などはこれが良いです。
左手前:サイバードFUNE PG
【ギア比6.3:1、ドラグ7kg、14,500円】安価帯ながらもアルミハンドルノブ装備でカッコイイ。これもラインはセットしてありません。実売価格は今回ご案内している4モデルの中で最も安いです(価格はお店によって異なりますので、店頭で聞いてください)。
左奥:オクトパスライトプラス66
【ギア比6.6:1、ドラグ8kg、21,000円】
バスフィッシング用リールほどの小型サイズながらドラグ8kg。PE2号200mがセットされています。小型なのでパーミングがしやすく、手が小さい人でもしっかり握りこむことができる。アルミ製シングルハンドルノブはカッコいいだけでなくパワフルに巻ける。
といった具合にアルファタックル/テイルウォークでは餌木タコに適したリールはいろいろあります(サイバード以外はテイルウォークブランド)。
では、どのリールを選ぶべきか。例えば、ロッドが軽量なアルファソニックやKaijin餌木タコ160MHの場合、小型リールであるオクトパスライトプラスをセットするとタックル全体も餌木タコ用としては超軽量になり、重量的なメリットが大きくなる。このセッティングは本場・明石用としてもお薦め。
根掛かりが多い東京湾の海堡周りなら、Kaijin餌木タコ180HにワイドバサルVT61にPEライン3号を巻く。海堡周りではかなり起伏が激しいところがあり、そういった場所で強引に大きなタコを引き剥がしていくにはPE3号だとちょっと安心。
常磐など根掛かりは少ないところではタコが大きくてもラインはPE2号でも大丈夫。しかし大型が多いので巻き上げ力が欲しい・・・とすればHBエギタコ180MHにオクトパスワイドVTNをセットする。120号錘を多用する場合は海人餌木タコ180Hにするといいですね。
といった具合に、釣り場に合ったロッドとリールのセッティングがあります。なお、釣り場のタイプに限らず、PEの先端にフロロカーボンリーダー8~10号をセットしたほうがいいです。PEラインは直線強度は強いものの、根に擦れたりするとあっけなく切れてしまいます。リーダーはしっかり結べば「電車結び」でもいいですが、結び目がガイドを通らなくなるのでリーダーは短め(50センチくらい)にせざるを得ません。理想的にはFGノットやPRノットなどいわゆる摩擦系ノットでしっかり結び、リーダーの長さを1mくらいにしておくこと。1mにしておけば、PEラインが根に擦れることがほとんどなくなります。リーダー先端が傷ついたら、先を少し切って結び直しましょう。
リールの基本的な知識として知っておいて欲しいのは、リールは大型になるほどギアが大きく、巻き上げる力が強いだけでなく耐久性も高くなること(ギアが大きく厚みがあるため、強いだけでなく負荷が分散される)。だから、ハードな使い方をする人は中型サイズ(上の4つならオクトパスライト以外は中型サイズ)を選ぶのが良いです。
最後に、根掛かり対策について。
しばらく前から問題となっているのが根掛かりによって海底に餌木が残されてしまう環境的な問題です。釣り人にとっても、なくす餌木が少なくなった方がいいですよね。下に3つの根掛かり対策を書いてみます。
①根掛かりが多いところでは、できるだけラインを垂直に保つ。
根掛かりは慣れるとけっこう外すことができますが、非常に外しにくい(ほぼ外れない)のは船の下に餌木が潜り込んでいく流れのとき。この流れ方の場合、ラインが水面から垂直になっている状態を保つことが最大の根掛かり対策です。まず少し前方にキャスト。最初は斜め前方にラインが出ていますが、そんな流れ方のときは誘っているうちにラインが垂直になってきます。垂直になったらすかさず餌木を上げて再び前方にキャストする。わずかでも垂直から斜め下になったら急いで巻き上げましょう(できれば斜めになる前に上げる)。船下へ斜めに入った状態で根掛かると、まず取れませんし、ロッドやリールの破損にもつながります。
②根掛かりしにくいオモリを使用する
「ホゴオモリ」という棒状のオモリがあります。

写真を見て分かる通り、単に細長い棒のような形状をしています。このホゴオモリを使用すると根掛かりを相当少なくすることができます。
上の写真はグローカラーですが、色を塗っていないものももちろんありますし、一部分が平べったくなっているタイプもあります。50号以上の重さのものもあります。根掛かり防止のために使ってみてはいかがでしょうか。釣果には、この形状による影響はありません。一部が平べったくなっているタイプでは、その平面部にホログラムシールを貼ってアピールアップといったチューニングもやりやすいですよ。

③根掛かりが多いところでは餌木を1個にする
上の写真のように餌木を2個付けするのはもはやスタンダードと言えますが、根掛かりをすると当然2個失くします。シンプルな話ですが、根掛かりが多いところでは餌木を1個にすることで根掛かりは減りますし、もし失くしても海底に残してしまう餌木は1個で済みます。例えば「ここは根掛かりが多いから気をつけてね」などとアナウンスがあったらスナップから餌木を外して1個にする。アピールが足らなくなっちゃうんじゃないの?と思う人がいるかもしれませんが、そこは餌木以外の集寄をうまく装着するなど工夫してみましょう。
【根掛かり対策 オマケ】
根掛かりしたときって、ちょっと慌てちゃいますよね。良くあるのがロッドを立ててなんとかしようとする光景。これはロッド破損につながるのでNG。ロッドを曲げないように、根掛かったほうにロッドを向けてまっすぐにしましょう。
また、ラインがピーンと張った状態でリールのクラッチを無理やりオフにしようとするのもNG(これも良く見ます)。根掛かってラインが張った状態だと、リールのクラッチをオフにすることは非常にやりにくくなります。また、これをやるとリールのクラッチ破損につながり、リールが巻けなくなってしまうこともあります。まず落ち着いて(でもできるだけ早く)、リールのドラグを緩めてラインが出るようにしてください。そうやってラインを出してから、手袋を着ける、もしくはタオルを手に巻いてラインを握って対処してください。根掛かりしたときに、ラインを巻き付けるための小さな木の棒を置いてある釣り船も多く、それがあれば使いましょう。PEラインを素手で握って根掛かりに対処しようとすると、ラインで指を切ってしまい、最悪の場合は骨にまで達します。絶対に素手でラインをつかまないようにしましょう!

基本的な動作や誘いさえ覚えれば、初めての人でも簡単に釣れるのがタコ釣りのいいところ。
いよいよハイシーズン突入の船の餌木タコ釣り。皆さん、楽しんでくださいね~~~


立て続けのアプローチに生け簀の赤鬼達が窮屈そうに折り重なり、この日の目標「kg超4尾キープ」に後1尾の10時20分。12流し目の着底直後、竿先を引っ手繰るアプローチと派手な抵抗に疑惑が脳裏を過ったが…姿を見るまで油断禁物と慎重な巻上暫し。海面下に現れたのは紛う事なき橙色の鎧武者。
「これは良い型ですよ!」の声と共に玉取りされた今日イチのグラマラスに自然と口元が緩む。
30年以上前から西~南伊豆の船を中心に釣られてきた駿河湾石花海周辺のオニカサゴ。関東圏随一とも言える「鬼口密度」を誇るリアル鬼ヶ島、オニカサゴパラダイスと呼ぶに相応しい超A級ポイントながら石花海全体の釣りから見れば「マニア御用達」のマイナーリーグで脚光を浴びる釣りで無かったのもまた事実。
そんなオニカサゴ釣りがクローズアップされたのは皮肉にも4年前から続く冬の金看板「パラソルヤリイカ」の絶不調。船宿に死活問題と言わしめる釣況の中、ヤリイカと同等のタックルでも可能な中深場の高級魚が石花海冬場の救世主となりつつある。
ヤリイカ好調時は相手にする船が少なかった事が幸いし、令和の時代も数・型共にグッドコンディションをキープ。釣具や技術の向上も手伝い同所に混棲するビッグボーナスの大アラも高確率でキャッチされている。

ポイントは駿河湾石花海~合ノ瀬の200m前後。沼津外港から2時間程度と少々長めの航程ながら、そこは御蔵島遠征もこなす「第1舵丸」。キャビン、ベッド、ウオシュレットトイレ、ビルトイン電子レンジ等々、万全の装備で快適な1日が約束され、釣座毎に設置された生簀は開始から納竿迄常に海水が循環、オニカサゴを「活け」でキープする事が可能だ。
舵丸オニカサゴ釣り概要

ロッドは専用、若しくは中深場対応先調子気味の2m前後。錘負荷150~200号程度。リールは電動リール3000or500番リールにPE5~6号をフルキャパシティ。仕掛は片天2(~3)本鈎のハリス8号。鈎は藤井商会「フジッシャー改造延縄真鯛12号、又はKINRYU柄長鈎15号(漁業鈎)+ヤマシタ「パニックベイト オニカサゴS2号」にニッコー化成「激臭匂い玉7φ」のコンビネーション。チモト周辺にバケorタコベイトカラーとリンクするヤマシタ「マシュマロボールL」を配す。


付餌は幅1cm、長さ15~16㎝にカットしたサバ短冊が基本。同等サイズのソウダガツオ短冊やサンマの半身斜め半割、アラに色気を出すならイカ短冊や小型ヤリイカの一杯掛けも「アリ」だ。
終日手持ちで誘い続けるスタイルも有るが、ディープマスター流は「ウネリの上下動で錘が常に海底をトントンと叩く」状態を維持。前アタリを見逃さぬように竿先を注視し僅かでも違和感が有れば即座にロッドを手に取り、深呼吸の速さで竿先をゆっくり「聞く」イメージでリフトアップして「本アタリ」に繋げる「省エネタイプ」。とは言えウネリのピッチに合わせた棚設定と頻繁な底の取り直し、一刻も竿先から目を逸らさずあらゆる情報を見逃さない集中力が必須であり、その意味では全く手抜きでも楽チンでも無い。
開始早々リタイアの危機!?
11月5日はTEAMメンバー11名での仕立船で定刻7時スタート。戸田佳秀船長が直近の釣況を踏まえてセレクトしたのは合ノ瀬の180mライン。一流し目は潮が逆で早々に巻上げ、仕切り直しの2流し目も沈黙が続いたが巻上後の移動時に同乗者より「左舷で1尾上がった」の声。
気合を入れて臨んだ3流し目、いい加減流した7時40分にともすれば見落とす程度の微妙な前アタリ。すかさずロッドを手に立ち上がり、次のアクションを待って誘い上げれば…クン、クンッ!サイズは知れたが確実に乗せた。取り敢えず初物は大事に巻き上げ、30cmを跳ね込んで微苦笑したが、鈎外しの際に背鰭棘が右手人差し指を掠めるアクシデント。即座に傷口から血を絞り出したが指はジンジンと痺れ、よもや本日終了?の危機…も早急な対応が奏功、大事に至らず安堵する。

因みに資源保護の意味合いから35㎝以下はリリースの自己ルールを設けており、この魚は一旦生簀に泳がせて納竿時海へ戻す。
小移動を繰り返す「拾い釣り」に
4流し目スルー、5流し目の8時過ぎのアタリは先よりも明確。リフトしたロッドに掛る重量もワンランクアップの40㎝・1kgは文句なしのキープサイズ。周囲でも本命が上がり始めたが。
「一箇所で全体にバタバタッ、って喰いませんね。船の一部だけで。」本調子ではないと顔をしかめる戸田船長はこの後も短いスパンで移動を繰り返し、拾い釣りのスタンスで釣果を伸ばして行く。
あちらでポツリ、こちらでポツリの釣況が続く8時台にサイズはともかくメンバー全員型を見て一安心。中でも左舷胴の間の金澤氏は船中唯一3度のダブルを披露、順調に釣果を伸ばして行く。



自身は9時前に3尾目となる30cm、直後に37㎝0.9kgと立て続け。ここでは周囲の3人がほぼ同時ヒット、右舷胴の間では川田氏が当日唯一となる1.3kgアラを浮かべて破顔一笑。やっと「らしい」展開に。



9流し目は潮止まり気味となり周囲でヨリトフグ禍が発生。抹茶と白のツートンカラーボールが海面を漂う中、エサ無し・鈎無しに苦笑いのメンバー多数。これを見た戸田船長はポイントを大きく移動。

中盤に山場到来
潮が動いた1時間後、着底直後の5尾目は腹がプックリ膨れたグラマラスな1.2kg。この魚も青紫フジッシャーにアプローチ。今日は青紫が◎。取込後の再投入も着底直後。但しサイズは当日最小26㎝。

覗き込む生簀には6尾の赤鬼が折り重なり「もう1尾良型が獲れれば目標達成だ」とほくそ笑む。
この日は知人への土産含め良型4尾キープの目標まであと1尾。テンポよく釣れているこの時間帯で達成し、後半戦は日光浴気分でノンビリと過ごしたい…などと捕らぬ狸の何とやら。果たして思惑通りに進むのか。
そして。12流し目の着底から程無い10時20分、冒頭の強信が我が「HBオニカサゴ200」の竿先を叩く。少々元気過ぎる動きに最後まで頭の片隅の不安が拭い切れなかっただけに、海面下の緋色を目にした瞬間は歓喜と安堵が溢れ出す。玉取りされた今日イチのグラマラスは42㎝/1.3kg。肝が大きく膨れた極上美味はシャブシャブと唐揚げで余す事無く堪能する。

目標達成で納得の1日
4尾目の良型を生簀に泳がた時点でスロットルを緩めた自身は以降公約通り!?の日光浴状態で追釣なく、13時前に納竿。10時半以降は再び底潮が鈍くなり船内目に見えてアプローチは減ったが、最後まで全力疾走の金澤氏が13尾の断トツで竿頭、自身が7尾で2番手。更に和田氏の6尾、以下5~2尾と続く。
当日は釣座による数、サイズの差が顕著で良型は右舷に集中。この辺りも船長が「本調子でない」とする理由だが。自身は納竿時に26~30cmの3尾をリリース、予定通り!? 37㎝/0.9kg~42㎝/1.3kgの4尾をクーラーに収めて帰路に就く。

この日期待の大アラは姿を見せなかったが、和田夫人のハマダイ、秋山氏のハチビキなど多彩なターゲットの片鱗を見せた石花海オニカサゴ。次回釣行への期待が膨らむ納得の1日と相成った。


ディープマスターのワンポイント
石花海オニカサゴにお勧めの鈎

全てのオニカサゴ釣場で本命のアプローチを優先するならフジッシャー毛鈎フカセネムリ15号の様な「小振りで軽量の細軸バリ」が大正解。但し石花海や千葉県勝浦沖など、大アラが高確率で混在するポイントでは完璧な選択とは言い難い。これらの釣場で実際に同乗者が鈎を伸される、折られるなどで千載一遇のチャンスを逸するシーンを幾度も目にしているのだ。
本命の食いを極力落とさず、ビッグボーナスを高確率で手中に収めるべくセレクトするのが藤井商会の「改造延縄真鯛12号」とKINRYUの漁業用「柄長鈎15号」(ほぼ同寸で柄長鈎が気持ち軸細)。
この釣りで多用される細地ムツと比較して太軸に加え、鯛縄ベースの丸バリ形状が十分な強度を有しつつ、ハリサイズが小さい分重量を抑え「軽量鈎の食いの良さ」も併せ持つ。自身の「大アラ混じりの鬼ポイント」攻略の必需品である。因みに当日のヒットカラーは青紫。7尾中6尾がこの色を選んだ。
石花海オニでも有効!サメ被害軽減装置「海園Ver.2イカ直結用」

旨味加工ベイトにフジッシャー毛鈎、激臭匂い玉、マシュマロボール、ルミカ輝泡にフジワラ高速落下シンカー、高強度PEダイバーX8。そんなディープマスター仕掛の「七つ道具」に加わった第8のアイテムがサメ被害軽減装置「海園」だ。今回はもちろん、過去釣行でも周囲がツノザメやナヌカザメのアプローチに辟易する場面で天秤上端に「Ver.2直結用」を配した自身はノーシャーク。ここで船中唯一のアラとオニカサゴをキャッチした事も。もちろんオニカサゴの喰いに何ら影響はなく、釣行毎に船中上位の成績を叩き出してくれる現在一押しのサポートギミックだ。(注:サメ被害軽減装置は100%のサメ回避を保証する物ではない)
【ディープマスター タックルデータ】
※商品名をクリックするとそれぞれのWEBページが見られます。
ロッド:アルファタックル HBオニカサゴ200
リール:電動リール3000番
ライン:ゴーセン ダイバーX8 5号
●仕掛け

サメ被害軽減装置:海園Ver.2
ヨリトリ器具:フジワラ 5連ボールベアリングサルカン5×5
鈎:KINRYU 柄長針15号(漁業用鈎)
深海バケ:藤井商会 フジッシャー毛鈎 改造延縄真鯛12号
集魚ギミック:
錘:フジワラ スカリー150号
バッテリー:ハピソン リチウムイオンバッテリーYQ-105
船宿紹介


釣り船:舵丸 静岡県沼津外港
055-921-4087
戸田船長携帯 090-7609-4503
石花海オニカサゴ乗合…1名¥16,000 氷付
交通 東名高速沼津IC、新東名高速長泉沼津IC~沼津外港
レポート:フィールドモニター 岡崎敬久
再び鹿島ノッコミ真鯛を狙って鹿嶋の植田丸さんに行ってきました。依然として浅場で漁では良型真鯛が沢山獲れているようですが…悪天候の予報が続くようでしたので、予定を早め時化の合間のノッコミ真鯛を狙います。

ポイントは港から近い真沖付近で水深は21~27mと初心者の方にも釣りやすい場所です。約30分で到着して、さっそくテンヤを落とすと…1投目から本命ではありませんが、良型のハナダイが積極的にあたってきます。Kaijinテンヤマダイ240MHが綺麗に曲がって、その魚信から何が掛かっているのか容易に伝えてくれます。どうやら海底から50㎝以内でしか釣れないような難しい状況から一変、3~5m上の方でもしっかりアタリが出て釣れる感じです。(逆に言えばじっと底にテンヤを置いておくだけではアタリが遠く、サメや底物ばかりが釣れる状況になりました。)
そしてここからほぼ最後の流しまで飽きない程度にアタリが続き、沢山のゲストフィッシュのオンパレードとなります。釣れる魚はハナダイ、ショウサイフグ、マゴチ、ムシガレイ、サメ…
肝心な真鯛はというと…夕まずめに差し掛かろうかという時間帯でした。キャストして着底後、ゆっくり3mくらい上までリフトして、ゼロテンションで着底した瞬間にグッと重みが乗りました!合わせると重く僅かに浮きましたが動きません。と思った瞬間、ロッドを叩きながら、2kg設定のドラグをわずかに鳴らします。大物狙いで持ち替えていたKaijinテンヤマダイ240Hを良い感じに重そうな頭の振り方で一定に叩き続けます。水深が21mですので横に走っている感じですが、ロッドを脇に挟み込んで安定させるとロッドのパワーだけで難なく魚を寄せてきます。そして無事に浮上したのは丸々とした腹パンで巨大な白子が入ったジャスト3㎏でした。(釣りあげた時は長さ的には2㎏後半かなと思いましたが、さすがノッコミ時期で重量が激増していますww)

さすがHなだけあってパワーがかなりあります。ドラグをかなり硬めにしてロッドの力を試しましたが、これなら存分に大型真鯛と闘えます。MHは細身で繊細なので、しっかり曲げて魚の引きを楽しめるのですが、個人的には大型を狙う時はHの方が、張りが強くバットパワーがあるので主導権を渡さないでコントロールできる事から好んで使うことになりそうです。全体的に硬めではありますが、トップは安定して魚信を目感度、手感度共にしっかり伝えてくれますし、バランスも良く1日通しても疲れ難いです。しかも前回に引き続き両ロッド共に相当数キャストしました。ノットの種類やPE、あるいはキャストの方法にもよると思いますが、ガイドに引っ掛かるようなことは1度もありませんでした。テンヤ釣法で釣果を伸ばすにはその日の釣れるパターンを掴むと同じくらいキャストして広範囲を誘う事は非常に重要な要素です。それがノントラブルであると言うのは大変助かります。
最近はこういった基本に忠実でバランスが良く扱いやすいロッドが少ないのが残念ですが、この2本があればどんな状況であってもテンヤを楽しめそうです。値段的にも高級テンヤロッド1本の金額で2本とも買えてしまうくらいの価格なのが嬉しいですね(笑)
今のノッコミ期は真鯛の食い気にかなりムラがあって、アタリが出る時間帯はごく短く、場所もかなり限定的だったりすることがありますが、一瞬のチャンスは常にあるはずですので集中力を切らさないようにしっかりとしたタックルとセッティングで挑んでみてはいかがでしょうか。。。

【タックルデーター】
ロッド:
alphatackle kaijin テンヤマダイ 240H
alphatackle kaijin テンヤマダイ 240MH
リール:スピニングリール3000番
ライン:PE 0.8号+ナイロン3号
テンヤ:オリジナル遊動8号レッド、グリキン
船宿:茨城県鹿嶋市 鹿嶋旧港 植田丸
レポート:フィールドモニター 川添法臣

こんにちは、フィールドモニターの川添法臣(かわぞえ のりおみ)です。みなさんは今年のイサキ、もう召しあがりましたか? 唐突にこんなこと尋ねるのは、2023年のイサキが「例年より美味しい」とウワサだから。しかも、40cm超えのジャンボサイズを頭に押し並べて型がイイのも特筆。みなさんの釣行に+αのリークとなるよう、現地の模様をレポートします。千葉県・大原港「長福丸」から出船しました。

今回持ち込んだのは「アルファソニック LG73 190M」。このところこの竿のレポートばかり書いてますが、そのくらい万能な、様々な釣りにフィットするバランスの良い一振りです。剣崎や内房など、鋭いシャクリで仕掛けを踊らせないと魚が口を使わないタイミングがあるエリアでは「アルファソニック LG 82 185MH」の調子に頼りたくなる時もありますが、サーチする指示ダナの幅が3m前後と狭く、ジャンボサイズや思わぬ大物ゲストフィッシュも釣れる大原エリアでは「LG73」をチョイスしています。

──で、この日の釣り。竿入れから30cmクラスの良型が一荷、トリプルで釣れる絶好釣でしたが、やがて食いが落ち着き、アタリの遠退く時間も。この日は情報ページの取材だったので、ここでカメラを置いて釣り竿に持ち替えます。良型の3点掛けも見受けられたので、ハリス1.75号からスタート。指示ダナをシャクっていると時折アタリはあるのですがハリ掛かりしません。周りを見回すと、前日の強風の影響か大きなうねりと、食い渋りにみなさんお疲れの様子で置き竿になっている方も。ところが大ドモの釣れる人は釣れている。こんな時、みなさんはどうしていますか?

「釣れてる人は釣り座がイイのでは?」「釣れないのはコマセの撒きが足りないのでは?」「指示ダナが真棚とズレているのでは…?」──釣師はとかく“釣れない理由”を探しがちですが、私は操舵室に行ってハリス1.5号の船宿仕掛けを購入し、コマセカゴの上の窓を1/4より更に少し閉じてみました。こうすることによって、大オモテの釣り座でうねりに翻弄されながらも3m幅の指示ダナ内のサーチを3周してもプラビシにコマセが若干残り、海中に仕掛けがある状況、シャクリと喰わせの間の時間を少しでも稼ぐことに集中しました。すると──これがビンゴ。30cmクラスのイサキを頭に、メジナやゴマサバ混じりでテンポ良く釣れるようになりました。
お分かり頂けるかと思うのですが、「釣り座」「潮上・潮下」「コマセの撒き量」は釣果に影響していなかった、という事実です。大切なのは「コマセを多く撒く」ことではなくて「撒き方をコントロールする」ことではないでしょうか。コマセは魚を呼び寄せるために撒く“寄せエサ”では無く、効率よく釣鉤に口を使わせるための“起動条件(トリガー)”であることを、再確認する機会となりました。

かくして、ウワサの味覚はと言うとご覧の通り。しっとりと全身に回った脂質で大変美味! 刺身、炙り刺し、なめろう、塩焼きは勿論、カルパッチョやアクアパッツア、新タマネギとホイル焼きにしても美味しく楽しみました。天ぷらやフライにしても旨いとのことなので、目下、再チャレンジの日程を調整中です。みなさんも是非、当たり年の予感漂う大原沖のイサキをお試しください!

▼タックルデータ
竿:アルファタックル/アルファソニックLG 73 190M
リール:中型両軸リール
道糸:PE2号
コマセビシカゴ:FL60号
テンビン:腕長30cm
クッション:直径1.5mm×長さ30cm
船宿仕掛け:ハリス1.5号/ムツ9号3本針/全長3.5m
付けエサ:なし

▼船宿:千葉県いすみ市 大原港 長福丸
レポート:フィールドモニター 川野誠
先々週あたりから葉山エリアの40m〜あたりで反応が出始めたとの浅場マルイカ。
少し前に、今シーズンの調子からノリノリな期待で行ったものの、ご機嫌イマイチでツ抜け出来ずに終了…もう少し釣果が安定するまで我慢かな〜と今週は毎度の剣崎、瀬戸丸さんに行ってきました。
前日まで潮も緩く城ヶ島まわりでトップは47杯との好調なのもあり平日なのに片舷7名の賑わいで出船。しかし朝イチの城ヶ島まわりは真っ青な海で潮が速くて60号もすっ飛んでいきます。1日違いでこんなのもイカ釣りあるあるですね〜

シンゴ船長すかさず剣崎沖に戻り探索してくれますが今度は微かなイカ反応の上下左右を取り囲むかのようにハモノ反応だらけだとか…
案の定巻き上げで船内アチラコチラから齧り取られの悲鳴がぁ〜(泣)
取られまくりの友人が船長の許可を得て船首で泳がせしたら一発でキロアップの綺麗な(憎たらしい?)真鯛を連チャンしたほど。
11時近くまでこのハモノ攻防が続きバケツの中のイカの数はポツポツしか増えずに終わりかなと思っていた矢先に上手の56m〜あたりで巨大反応とのことで駆けつけたら、潮変わりもありいきなりのトリプルダブルありの7回転!!

この流しだけで10杯以上キャッチ〜しかもサイズも良さげ混じりで大興奮ですよ。
こんなのがあるからやめれませんよね〜♫
沖あがりまでノリノリ続いてくれて胴の間だったけど次頭の30杯を獲れました!!

これからますます浅場での釣果も上向いてくるでしょうから、今からでも初チャレンジできる美味しいマルイカ釣りに、みなさんも是非ともお出かけください。
自分は来月からの剣崎イサキと東京湾エギタコ解禁にウズウズですけど(笑)

【釣行データー】
竿 アルファソニックマルイカGZ167XUL(メイン) 150UL(サブ)
オモリ 60号/50号
仕掛け PE0.6号、自作幹糸5号/スッテ6本(直結5直ブラ1)
船宿 神奈川県三浦市 松輪江奈港/瀬戸丸
レポート:フィールドモニター 二上あや
東京湾のマゴチ釣りに行ってきました。
東京湾エビマゴチは初めての釣り物なので、事前の下調べからワクワクです。
当日の予報は、北寄りの暴風。なんとか出船しましたが、海はバチャバチャ、雨風は予報より強くなり、海のコンディションは良くないですが、マゴチの食い気はどうでしょうか?
千葉県側へ走る事30分。ポイントに着き、気がつくと大船団が周りに出来ていて、この釣りの人気ぶりを知りました。
エサの付け方を達人に教わり、サイマキの口の少し手前の窪みに刺し、エビの頭付近に針を抜く。サイマキが元気なほどチャンスか増えるので、このエサ付けがかなり重要との事。
さあ実釣です。水深20メートル前後まで落とします。

朝のチャンスタイムに、お隣の下地さんがSHIBUKI F221を曲げ、本命マゴチを早々に釣り上げました!!

私にもゴンコンとフグとは違うアタリを、アルファソニックLG73から感じて、待ってから合わせますが、竿に乗った直後にバレてしまいました。残念。合わせが弱かったのかなと反省。

その後もアルファソニックLG73 190MHがアタリを出しますが、上手くやり取りが出来ません…

気分転換にSHIBUKI F221にチェンジ。
わちゃわちゃした波をSHIBUKI F221が吸収してくれ、すぐにアタリが出ましたが、待ち過ぎたのかアウト。本当に駆け引きと合わせのタイミングが難しいです。
上がりまてあと30分位しかない…
どうしても釣りたいと、エサもフレッシュなサイマキに付け替えて投入。
SHIBUKI F221の穂先がアタってます!!
これはラストチャンスかも知れないので、慎重にやり取りし、やっと魚を乗せる事が出来た!!
SHIBUKが大きなカープを描いて上がってきたのは、本命60センチのマゴチでした!!

アタリがあったら、竿先を下げ送り込む
引き込みなければゆっくり竿を上げ開く
それでも引き込まなければ、ゆっくり巻きながら竿先下げる。
この繰り返しの中で、勝負をかけて合わせるのが良いと、船長からアドバイスを頂きました。
ムズ面白いマゴチ、教わった事を次回の釣行に活かしたいです。

【釣行データー】
タックル
①アルファソニックLG 73-190MH+ディーノFUNE
②MPG SHIBUKI(シブキ)F221+バサルVT81R
釣り船:神奈川県横浜市 金沢八景 一之瀬丸
釣行日:2023年5月20日
注)この記事は以前に一度旧ブログでアップしたものです。第二回以降も、月に一回程度新規アップしていく予定ですので、お楽しみに!
「岡本さんのは本物っぽいですね!」複数人のロッドが弧を描いた8時45分、確かな重量感と時折見せるキレの良い抵抗に脳裏を過る金茶色の魚体。開始後1時間足らずの幸運、水深の半分以上を巻き上げ今日はイチ抜け…そんな気の緩みを見透かす様にヨタ波一発、バランスを崩し途端にテンションが消える。油断大敵、好事魔多し、後悔先に立たず。無言で天を仰ぐ。

TEAM OKAMOTO真夏の恒例行事・新潟県間瀬港「光海丸」での沖五目仕立船。「沖五目」とは間瀬港の南北に点在する水深200m前後のポイントで超高級魚アラをメインにマゾイ、ウスメバル、アカムツ、マダラ、ムシガレイなど、何れもメインターゲット足り得る魚達が脇を固める中深場の五目釣りだ。
メンバー7名で臨んだ今回も昨年同様好天に恵まれたベタ凪の日本海。この日小林聡船長がセレクトしたのは航程2時間の佐渡沖。朝一と昼頃にヒット確率が高い事を踏まえ、ほぼ直線状に並ぶ大アラポイントの最遠部からスタート、開拓中の新ターゲット試釣を挟み、順次港寄りのポイントをチェックする段取りだ。
光海丸のアラ釣り概要
ロッドは中深場用、又は青物用2,1~2,4mの錘負荷150~250号クラス、リールは電動リール3000or500番リールにPE5~6号をフルキャパシティ。仕掛は下図のとおりナイロン18号ハリスの胴突4本、錘は親子サルカンにフックで直結、鈎はKINRYUホタ17号赤、チモトに夜光イエローのマシュマロボール。
付餌はやや細めの16~18cm冷凍マイワシがメイン。


私が使用したロッドは、ディープインパクト・カイザーT。
真夏の青い海と、蒼いブランクス。
釣法は「棚を取ったら放置」…関東周辺のセオリーとは大きく異なる。
ともすれば異端とも思えるそれら全てには経験と実績に裏打ちされた確固たる理由が有る。
着底の速さを意識したリールサイズ。10kg超も意識したライン号数。鰓蓋縁でのカットリスクを踏まえたハリス、イワシの顎を壊さずに刺し通しながら、大アラに伸されないハリ軸径と強度のバランス。同地のアラが主食としているであろう、ニギスに準ずるサイズと形状。根掛りのほぼ無い緩やかな斜面で海底のターゲットを散らさない工夫。説明されれば一つ一つが同地の釣りで理に叶った設定であると納得させられ、「郷に入らば郷に従え」の言葉そのままに臨む間瀬沖だ。
いきなりビッグヒット!?
8時前にスタート。「一度棚を取ったらオモリが底に着かない限り触らない」釣法も相まって、両舳先のスロジギ組以外は音無しの構えで竿先を注視する。
開始5分、右舳先の佐藤氏、2番のアルファタックルスタッフ相川君とジギングとエサにほぼ同時ヒット。程なく自身のカイザーTにも派手なアタリ!
「いきなり喰ったかな!?」小林船長の弾んだ声が船上に響くが…内心「そんなに上手い事行かないんじゃあ…」と疑心暗鬼。それでも上層迄断続的な突っ込みにほのかな期待も。
巻上を終えて覗き込む海面下には白っぽい魚影。2.3kgのタラに、一文字違いだと苦笑い。
ジグの佐藤氏は小アラ、相川君は釣歴初の4.5kgマダラに破顔一笑。

開始間もなく、ミヨシのジギング、2番はエサで狙う相川君にダブルヒット
ヨタ波で急転直下
2流し目はノーヒットで船を回した8時45分。着底直後のアタリはまたも相川君。続いて左舷側二人もロッドを曲げる。カメラ片手に見守る最中、自身の置き竿にも叩き付ける様なアタリ!
釣座に戻ってロッドを手に取り、一呼吸置いてスーッと聞く様にアワセをくれればギュン!と持ち込む確かな重量感。先のマダラより確実に強く、鋭い抵抗に「今度はホンモノ」と確信のスイッチON。

強く鋭い引きに本命確信・・・だったが・・・
途中幾度もの突っ込みをいなして残り50m、ここで冒頭のアクシデントでよもやのポロリ。回収した仕掛のイワシエサは無傷。上鈎のワームへのアプローチは何としても獲りたかった一尾だけに重ね重ね残念! 左舷では小アラ、相川君が2尾目のタラを取り込む中、日に一度有るか無いかのチャンスを逸した精神的ダメージは計り知れない。
9時に佐藤氏がジグで当日最大6.5kgのマダラ、その後船中35~36cmの小アラ、ヤナギノマイ、小型マゾイなどがポツポツ。煮え切らないアタリでイワシを齧っていくのはジグに結構反応していたスルメイカや船中2尾が上がったマフグの仕業か。

佐藤氏がジグで釣ったのはマダラでは当日最大サイズとなる6.5kg

ゾイとヤナギノマイ

イワシをかじるイタズラは、マフグの仕業か
天は我を見捨てず
5流し目の9時20分、ジグからエサに切り替えた佐藤氏がいきなり2kgの大本命をキャッチし羨望の眼差しを浴びる。続く流しも複数の小アラが浮上、まだチャンスは有ると気合を入れる。
ここで下鈎に配したマシュマロボールを夜光から同地で高実績の夜光イエローに交換。合図と共に投入すれば。またも相川君に着底直後のアタリ、次はこっちにアタるぞと身構えた直後、竿先に「クンクン!」と前アタリ。すかさず手に取り送り込み、第2信を待ってリフトアップした瞬間。
「ギュギュギューン!!」一気にカイザーTをなぎ倒す強信が襲う。獲り損なった魚よりも確実に大きい。正に千載一遇、意地で引き寄せたワンチャンス。絶対に逃してはならじとグッと腰を入れ、スタンディングでのヤリトリ開始。不規則な突っ込みとウネリに細心の注意を払いつつ巻き上げる200mの何と長い事か。暫しの後、海面下に揺らめいたのは紛う事なき金茶色。最後にブクブクと泡を噴き出し、海面に横たわった62cm、3.5kgの雄アラの口元には思惑通りの下鈎がガッチリ。に拳を天に突き上げて勝利宣言。玉網を差してくれた小林船長とガッチリ握手、互いに安堵の笑顔を交す。

精悍な顔つきの雄アラ、62cm 3.5kg

相川君にも本命。アラのダブルヒット
一頻り撮影の後に大きく移動、11時より新釣物の試釣。同地では「誰も狙った事が無い」という中深海ターゲットが群れる海底映像撮影に立ち会った小林船長の初挑戦に期待満々で臨むも底潮ビタ止りでノーアプローチ。次の機会に期待して今回は1時間程で撤収する。
今後も期待充分
アラ場に戻り第2ラウンド開始も、個人的にはセミリタイアのお気楽モード。船中小アラ、ウスメバル、ヤナギノマイ、40cm近いムシガレイなどが飽きない程度に喰い続く。12時半過ぎには1~1,3kgのマゾイがパタパタッと上がり、自身も40cm・1kgで土産を追加。
終盤には大サバの横槍もあったが、納竿の15時半までに船中3.5kg最大にアラ23尾、kg級マゾイ4尾、マダラ6.5~2.3kg6尾を筆頭にオキメバル、ムシガレイ、ホッケ他で7名全員何かしらの土産を確保。

フィールドスタッフ・互氏の良型マゾイ

アルファタックルモニターの川添氏。これも良いマゾイ。
次回の課題となった試釣含め、来夏の再会を約して間瀬漁港を後にした。
シーズン真っただ中の間瀬沖アラは期待充分。この秋、チャレンジしてみては如何か。
因みに1週間熟成のアラは特筆に値する美味だった事を付記しておきたい。
ディープマスターのワンポイント
間瀬沖アラに細めの冷凍イワシが「イチバン」の理由とは
光海丸で最も実績の高いエサは乗船前にワンパック¥400で購入できる冷凍マイワシ。アタリが少なければ4パック、高活性時は5パック持参が船長のお勧めだ。
因みにこのイワシはやや細身で全長は16~18cm程度。ビッグなアラを狙うのだから、食用に販売されている丸々太った大羽イワシなら更にアピールが強く有効では?…と思いがちだが、小林船長は「大羽イワシじゃ喰いませんよ」と事も無げに言う。
水族館や研究者の依頼で採集も引き受ける事もある小林船長はアラ場で漁獲されるニギス(下の画像)がアラのメインベイトだからでは、と考えていると言う。
かつてニギスの生体を採捕して欲しい旨の依頼が有りアラ場でサビキ仕掛けを下した際は、ハリ掛りした魚は尽く奪い喰われたのだとか。
ニギスのサイズ感とシルエットが近い細めのマイワシが間瀬沖のアラには「マッチ・ザ・ベイト」なのだろう。ならばニギスを使えば…と思えるが、底曳網で採捕した物を入手する事は可能だが、鮮度が良くてもマイワシよりも口周りが脆くホタ17号のハリ掛けとエサ持ち面に難がありNGなのだとか。
間瀬沖アラには「ビッグベイト・ビッグフィッシュ」のセオリーすらも当てはまらない様だ。
【ディープマスター タックルデータ】
ロッド: アルファタックル MPG ディープインパクト カイザーT
(製品名をクリックすると製品ページを見れます)
※カイザーTのロッドエンドに装着し使用
リール:電動3000番
ライン:ゴーセン ダイバーX8 5号
仕掛:
深海バケ:藤井商会 フジッシャー毛鈎ホタ18号
集魚ギミック
集魚灯:ルミカ 輝泡グリーン
バッテリー:ハピソンリチウムイオンバッテリーYQ-100
船宿紹介

光海丸 新潟間瀬港
℡ 080-2291-5477

小林聡船長
【詳細】
「沖五目」
乗合…1名 ¥15,000
仕立…平日¥170,000・土日祭¥180,000(12名まで可能)
氷(一袋6㎏¥600)とイワシ(一袋¥400)は乗船前に購入。
ホタルイカ1パック、サバ1尾はサービス。
交通/関越道~北陸道「巻潟東」IC~間瀬港へ。
レポート:フィールドモニター 鷲谷 康幸
今季の相模湾シロギスは4/29に110、5/1に74、5/3に87、前日に72、70、その間の出船日も40~60台は当たり前! と,ここ数年の不調が嘘のようにシロギスの当たり年のようです。
釣行当日も好調を表すかのように平日にも関わらず乗船人数14名と休日並みの人数でした。期待満点で海の様子をみると前日午後から夜にかけてまとまった雨が降りかなり濁りが入ってしまった様子。
海のコンディションは良い凪、少々吹く北向きの風がやや冷たいくらいなので楽しめそう。結局、日中日が差す時間帯は長袖Tシャツ(下にアンダーウェア1枚)になるくらい暖かくなりました。
烏帽子岩内側から辻堂沖を経由して江ノ島西側と主に茅ヶ崎港から東側の4~10mラインが好調の模様。
大きく流しを変える時間も短く、竿頭は僕の友人(相模湾を代表するほどの超キス釣り名人)が2本竿で130匹と余裕の束釣り!
1本竿のトップは50ついで49、そして僕が46とそこそこの釣果に。

船の右舷と左舷で誘いのヒットパターンの意見が分かれたのが印象的、当然潮流の方向が違うので釣れる誘いも変わるということ。右舷は主にリアクションとシェイク、左舷はステイ長め、両舷に共通するのはズル引きといったのがハマったパターンでした。
主に20cm以下の小型がメインでアタリはとても小さく針に掛けるのが至難の技です、ちなみに1匹だけ25cmの良型が混じりました。おそらく今釣れている小型のキスは去年の秋ぐらいにチョイ投げで大量に釣れていたピンギスの成長した群れではないかと推測。
例年であればこのあと梅雨にかけ25cm以上の特大級が産卵絡みで釣れはじめるのでまだまだ好調が続きそう?
使用したジャリメは船宿から購入の2パックをちょうど使い切ったくらい、キスの型がまだ小さいこともあり少量で済みましたが70匹~を狙う場合は3パック以上必要になるかと。
流石に小型の数釣りは神経をすり減らすのと捌くのが大変なので、次回のキス釣り挑戦は型が良くなってからにします(笑)
とはいえこの先どうなるかはわからないので、早めの釣行をお勧めいたします!

今回、持ち込んだロッドは海人キス180、海人キス165、沖釣工房キスKR160硬(ガイド増設カスタム)の3本、いずれの竿も残念ながらカタログ落ちとなっております…。
僕の場合の当日ハマった誘いは主にズル引きとステイ、たまに大きく煽ってからのリアクションやフォールが主体となり海人キス180の1本で事足りました。

ロッドの感想は以前のBlogに掲載されていると思うのでそちらも見ていただけると光栄です。
相模湾シロギスレポート 竿の長さで使い分け – alphatackle フィールドレポート (fc2.com)
当日の竿頭の名人も、キス釣り名手の堂満船長も海人180の調子を見て「その竿良いですね」と言ってもらえるロッドです、そして何よりコスパが良い!
現在のalphatackleの現行発売モデルにはキス竿がありません、いずれ復活もしくは新作が発売されるすることを願うばかりです。
ロッド:アルファタックル 海人キス180
リール:スピニングリール2500番
ライン:PE0.6+リーダー2号15cm
仕掛け:錘15号・天秤仕掛け2本針120cm
船宿:神奈川県茅ケ崎市 茅ヶ崎漁港 一俊丸